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※記事内で紹介している情報は2016年5月時点のものになります。現在は変わっている可能性がありますのでご注意ください。


☟前回の話

ロシア旅行記2016【3日目】

ロシア旅行記2016【3日目】

念願の聖ワシリイ大聖堂に行きました!

本日のメインは全ロシア博覧センター(ВДНХ)

この日は「全ロシア博覧センター」に行きました。

正式名称はВыставка Достижений Народного Хозяйстваで、略称はかしら文字をとったВДНХ(VDNKh または VDNH)。

読み方はヴェー/デー/エヌ/ハーで、これを短くしてヴェーデンハー、ヴェデンハなどと呼ぶのが一般的です。

ロシア(ソビエト連邦)の経済的な発展を世界に誇示する目的で1939年に建造されたこの場所は、325ヘクタールもの広大な敷地を持つ超巨大公園としてロシアでも有名です。

博物館・美術館・ショッピングセンター・遊園地などが存在する複合施設なだけでなく、国際的なコンベンションや、国の記念日といった盛大なイベントが行われる場所としても使われています。

この公園の一番の見どころは、農業・科学・文化といった特定産業をテーマに建てられたパビリオンですね。

それぞれが独自のナンバーと来歴にまつわる名前を持っており、いずれも日本の学校教育では教わらない歴史を多分に含んでいるため大変興味深かったです。


さてさて前置きが長くなりましたが!

超巨大公園ВДНХとはどんなところなのか、さっそく見てみましょう。

正面入り口到着

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この大きな凱旋門がヴェデンハのメインエントランスです。

アーチの上に立つのはトラクターの運転手とコルホーズ(ソ連における集団農場)の女性の像で、この巨大公園の象徴となっています。

門中央のアーチには「9 мая(5月9日)」と書かれた幕が張ってあり、戦勝記念日をお祝いするためのものであることがわかります。

モスクワ850(大観覧車)の跡地

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こちらは「モスクワ850」という有名な観覧車の解体作業中の写真です。

モスクワの創建850周年を記念して造られたものなので名前に850が入っています。

2016年の3月から解体が始まっていたそうで、すでにキャビンは取り払われ大きな輪だけが残っていました。

現在この場所には2022年9月にリニューアルした観覧車「Solntse Moskvy(モスクワの太陽)」がオープンしているそうです。

パビリオンNo. 66 ウズベキスタン共和国展示文化センター

【Pavilion No. 66】Exhibition and Culture Centre of the Republic of Uzbekistan

※パビリオンのNo.と名前は、ヴェデンハ公式サイトの表記をGoogle翻訳したものと英語の表記を載せています。

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中央アジアの建築様式を取り入れて造られたパビリオン。力強く豪華な外観の建物が多いヴェデンハの中でひときわ繊細で独創的な建物に見えました。

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パティオの中から上を見上げた図。神秘的で神聖な印象を与える色遣いがまた美しい。。。

ストーンフラワーファウンテン

Stone Flower Fountain

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ヴェデンハにはいくつかの有名な噴水があるのですが、ここはその見事なつくりゆえ特に人気が高いストーンフラワーファウンテンというスポットです。

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花が咲いたように形づくられた噴水の彫刻が実に見事です。絶え間なくあふれ出る豊かな水からは強い生命力を感じますね!

パビリオンNo. 58 スラブ文学博物館「言葉」

The 'Slovo' Centre of Slavic Writing. Pavilion No. 58, Agriculture (former pavilion of the Ukrainian SSR)

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かつては旧ウクライナ・ソビエト共和国のパビリオンでしたが、今はスラブ文学博物館として「言語」に関する様々な歴史が学べる教育施設になりました。

スラブ文字の起こりや発展、時代と共にどのように変化してきたかを知ることができます。

パビリオンNo.18 / ベラルーシ共和国

【Pavilion0 No.18】Republic of Belarus

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こちらはベラルーシのパビリオンです。

ベラルーシのものを売っているお土産屋さんが入っていて、レストラン(カフェ?)もありました。

小さくて見えにくいのですが、写真をよく見るとオープンテラスでお茶を楽しんでいる方がいることがわかります。

現在は修復作業中のため公開されていないようです。

水族館「モスクワリウム」

Moskvarium

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ヴェデンハの中には水族館もありますよ。私たちもパビリオン巡りの合間に入りました。

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展示は魚だけでなく、ワニ、トカゲ、アザラシ、イルカ、シャチなんかもいます。なかなか規模の大きい水族館なので、時間をかけてゆっくり回るのがおすすめです。

モスクワリウムについて詳しく知りたい方はアナウンサーのいちのへ友里さんのブログをどうぞ!

ヴォストークロケットの模型

The Model of the Vostok Rocket

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アポロ11号の月面着陸のほうがいろんな意味で刺激的なため忘れられがちですが、世界で初めて有人宇宙飛行を実現させた国はロシアなんですよ。

人類初の偉業を成し遂げたガガーリンが地球に帰還した際に述べた「地球は青かった」という言葉は日本でも有名ですね。

このロケットはその時使用されたヴォストーク1号の模型で、25トンの重量があります。

25トンと聞くとすごい!ってなりますが、実際に打ち上げられたものは287トン(模型の約11倍強)もあったそうなので、オリジナルがどれだけ巨大であったかがうかがえますね。

パビリオンNo.47 / 工芸館

【Pavilion No. 47】House of Crafts

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写真右奥に写っている白地に茶色のラインが印象的な建物が工芸館です。

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この当時は修復中で廃墟みたいになっていましたが、現在は修復も終わりリニューアルオープンしています。

公式サイトによると、季節のブーケや木工作品など、実用的なものづくりのワークショップスペースとして幅広い年代の方向けに公開しているとのこと。

楽しそう。私も参加してみたかったです。

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これは工芸館周辺をお散歩してる馬を見かけたので撮った一枚。

女性たちの右後ろに黄色っぽい木が見えると思うんですが、これが牧場の囲いになっていて、この中に馬が何頭もいました。

博物館も飲食店も水族館もあるのに動物までいて、ヴェデンハってすごいなあ…。

パビリオンNo.51 / 食肉産業

【Pavilion No.51】Meat Industry

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ソ連時代の食肉生産技術の展示を目的として建てられたパビリオン。

かつてはお肉の缶詰やスモーク製品などの販売を行っていて、テイスティングルームでは実際の生産商品の試食もできたそうです。いいな~!

残念ながら2000年代に入ってからはほとんど使われなくなってしまったようで、私が行った当時~現在に至るまで公開はされていないようでした。

将来的には博物館や展示スペースとして使用する計画があるそうなので、改修工事が進み一般公開される日が来るのを楽しみに待ちたいですね!

パビリオンNo.118 / アストリアレストラン

【Pavilion No. 118】Astoria Restaurant

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食肉産業のすぐ目の前にあったレストランの跡地です。

建物自体は長く使われていないようで荒廃としていましたが、それが逆に満開のチューリップとの良い対比になっていました。

役目を終えて眠っているこの時でさえも存在感がありますよね。営業していた時はさぞ賑わっていたんだろうなと思います。

その他興味深かったもの

かわいい屋台

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ジュースやお菓子を売っている屋台です。色がプリキュアっぽくてかわいくないですか。

バニラアイス

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屋台で買ったアイス。パッケージがヴェデンハ仕様でおしゃれ。

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写真のピントが全くあっていないけど、中身はコーンのバニラアイスでした。おいしかったです!

公衆トイレ(有料)

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お金を払って使うタイプのトイレ。ロシアではよくあるものだそうですが、ここ以外で見かけた記憶がないんですよね。(ただ見落としただけかも…)

レストランなどを利用するとお店のトイレを普通に使わせてもらえるので、自分はこの旅で公衆トイレを使う機会はなかったです。

旅の経験としては面白いので、一回くらい使ってみればよかったなと思いました。

遊泳禁止の看板

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どう見てもそういう感じの川じゃないのに、泳ぐ人いるんかい!

謎の出し物…

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正面入り口に出ていた謎の出し物です。

このはしごに完全に乗った状態でバランスを取り、何秒間か静止できたら景品がもらえますよ!みたいなゲームでした。

運動神経自慢の人たちがこぞって挑戦していましたが、誰一人としてクリアできていませんでしたw

充実の一日を終え、いざ帰る

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時刻が19時を回ったころ、私たちは散策を切り上げて帰路につきました。

ごらんの通りまだまだ明るかったんですけど、ちょっともう体力が限界でした~^^;

国という大きな題材をギュッと凝縮したテーマパークのようなヴェデンハ、本当に見ごたえがあって素晴らしい場所でした!

黄昏時のモスクワ

さいご

そしてこれはヴェデンハから電車に乗って帰り着いたホテル近くの通り。

20時半くらいの写真なんですが、とてもきれいで感動しました。

5月6日に訪れたところまとめ



公園を散策していただけなのに、この日は9kmちかく歩いたと思います…!

普段から徒歩移動が多く、街歩きに慣れているアンナでさえ疲れてぐったりしていました笑。